
「ジェラートをうちの店でも出してみたい」
「空きスペースにジェラートコーナーを作りたい」
そう考える飲食店や観光施設の方が増えています。
しかし、いざ導入しようとすると
「自分で製造するのか、仕入れるのか」
「卸とOEMは何が違うのか」
「どの業者を選べばいいのか」
など、わからないことだらけ。
この記事では、業務用ジェラートの仕入れ方法を3つのパターンに分けて徹底比較。
卸業者を選ぶときのチェックポイントや、実際に導入して売上130%アップを達成した事例まで、ジェラートビジネスを始めるために必要な情報をまとめました。
なぜ今、業務用ジェラートが注目されているのか
国内外で拡大を続けるアイスクリーム・ジェラート市場
アイスクリーム・ジェラートの国内市場規模は6,451億円(2024年度)。
5年連続で過去最高記録を更新しており、かつては「夏のもの」だったアイス消費が、通年化へと大きくシフトしています。
グローバルに目を向けても市場規模は約5.4兆円(2025年度)、年平均成長率(CAGR)は約7%。中でもアジア太平洋地域が最も高い成長率を記録しています。
ジェラートならではの3つの特徴
ジェラートは一般的なアイスクリームとは異なり、以下の特徴を持っています。
- 低脂肪・低カロリー:アイスクリームと比較して乳脂肪分が少なく、卵不使用。健康志向の消費者への訴求力が高く、今の時代ニーズとマッチしている
- 素材を活かす製法:空気含有量が約30%と低く密度が高いため、少量でも素材本来の風味をしっかり感じられる
- やや高めの提供温度:アイスクリーム(-18℃)より高い温度帯(-12℃前後)で提供するため、味覚がダイレクトに伝わる
こうした特徴から、ジェラートは飲食・観光ビジネスにとって、市場の成長に合わせた投資効率の高いデザートカテゴリーとして注目されています。
ジェラートが飲食ビジネスにもたらす4つの効果
ジェラートは「おいしいデザート」であるだけでなく、ビジネスの複数の指標にポジティブなインパクトをもたらします。

1. 集客力
カラフルなフレーバーが並ぶジェラートショーケースは、それ自体が強力な集客ツールです。通りがかりのお客様の足を止め、「何があるんだろう」というワクワク感を生み出します。メニュー表だけでは生まれない、視覚に訴える購買トリガーです。
2. 客単価アップ
食後のデザートとして、あるいはテイクアウト商品として、ジェラートは追加購買を促進します。既存メニューにプラスワンの売上を積み上げられるため、大きな設備投資なしで客単価向上が期待できます。
3. リピーター創出
季節限定フレーバーや新作フレーバーの入れ替えが、「また来たい」という再来店の動機を自然につくります。定番フレーバーに加えて月替わり・季節替わりのラインナップを組めば、常連客にも新鮮な体験を提供し続けることができます。
4. 差別化
地域食材を使ったオリジナルフレーバーや、「目の前で作るライブ感」など、ジェラートは競合店にはない体験価値を創出できるアイテムです。「あの店に行けばあのジェラートが食べられる」というブランドイメージの構築にもつながります。
ジェラート導入でつまずきやすい3つの課題
ジェラートのビジネスポテンシャルは高い。しかし「やりたいけど始められない」という声も少なくありません。導入を阻む代表的な課題は以下の3つです。
課題1:製造設備のコストが高い
ジェラートを自社で製造しようとすると、パステライザー(殺菌機)、バッチフリーザー(凍結撹拌機)、ショックフリーザー(急速冷凍機)、そしてショーケースなどを一式揃える必要があります。合計すると1,200万〜2,000万円ほどの初期投資が必要になるケースも。ジェラート専門店でない限り、この金額はハードルが高いのが現実です。
課題2:オリジナルレシピの開発に時間がかかる
ジェラートマシンを購入すると、メーカーから基本レシピの提供や研修を受けられることが一般的です。しかし、そのレシピは多くの店舗で共通して使われるもの。他店と似た味わいになりやすく、自店だけのオリジナルレシピを開発するには、経験と試行錯誤の時間が必要です。
課題3:販売オペレーションの構築が難しい
ショーケースの温度管理、毎日の盛り付け(ヴェトリーナ)、衛生管理、スタッフへの接客指導、フレーバータグやPOPの作成——「売り続ける仕組み」を自力で構築するのは想像以上に大変です。特にジェラート専門店ではない施設では、既存業務に加えてこれらを整備する負荷が導入の大きなハードルになります。
これらの課題を解決するのが、「仕入れ(卸)」という選択肢です。 次の章では、業務用ジェラートの仕入れ方法を3つのパターンに分けて解説します。
業務用ジェラートの仕入れ方法3パターンを比較
業務用ジェラートを「自分で作る」のではなく「仕入れて販売する」場合、大きく3つの方法があります。
パターン1:卸仕入れ(既製フレーバーをショーケースやメニューに加えて販売)
概要: 卸業者が製造した完成品のジェラートをバルク容器(2Lや4L)で仕入れ、自店のショーケースに並べて販売する方法です。
向いている業態: 道の駅、カフェ、レストラン、観光施設、ホテルなど
メリット:
- すぐに販売スタートできる(仕入れ→納品→即販売)※ショーケース別途用意
- レシピ開発が不要。プロが作った完成品をそのまま提供
- フレーバーの入れ替えが容易。季節に合わせた提案を受けられることも
注意点:
- 同じ卸業者を使う他店とフレーバーが被る可能性がある
- ジェラート保存用冷凍庫の設置スペースと電源が必要
パターン2:OEMでオリジナルフレーバーを開発
概要: 自店のコンセプトや地域食材に合わせて、ジェラート専門の製造工場にオリジナルフレーバーの開発・製造を委託する方法です。
向いている業態: 道の駅(ご当地ジェラート)、ブランドにこだわるカフェ、ホテルの朝食・ラウンジ
メリット:
- 「ここでしか食べられない」唯一無二の価値を創出できる
- 地域の特産品(フルーツ、野菜、酒粕や調味料など)をジェラートに活用し、話題性・メディア露出にもつながる
- パッケージやネーミングも自由に設計可能
注意点:
- 試作・調整に1〜2ヶ月ほどの期間が必要
- 最小ロットの確認が必要(業者によって異なる)
- 卸仕入れと組み合わせることで、レギュラーフレーバーはすぐに販売を開始し、オリジナルは並行開発するという進め方も可能
パターン3:SWIRLマシンで「作る体験」を提供

概要: SWIRLマシンと呼ばれる専用機械を使い、ベースジェラートにフルーツやナッツなどのトッピングをその場で混ぜ合わせて、お客様一人ひとりのオリジナルフレーバーを作る方法です。
向いている業態: ショーケースの設置スペースがない店舗、エンターテイメント性を重視する施設、温浴施設、イベントスペース
メリット:
- ショーケース不要。省スペースで導入可能
- スクリューが回転して混ぜ合わせる様子がお客様の目の前で見えるため、「作る瞬間」そのものがエンターテイメントになる
- お客様が好きなトッピングを選べるので、SNS映え+体験価値の両方を提供可能
注意点:
- 提供オペレーション(混ぜ方・トッピング量の調整)の習得が必要
- ベースジェラートの仕入れは別途必要
【比較表】3つの仕入れ方法を一覧で比較
| 比較項目 | 卸仕入れ | OEM開発 | SWIRLマシン |
|---|---|---|---|
| 初期費用の目安 | 低い(別途ショーケースはあった方が良い) | 中程度(試作費+最小製造ロット) | 中程度(マシン購入) |
| 販売開始までの期間 | 最短2週間〜 | 1〜3ヶ月 | 4週間〜 |
| フレーバーの自由度 | 業者のラインナップから選択 | 完全オリジナル可能 | ベース×トッピングの組合せ |
| 必要スペース | ショーケース設置分 | ショーケース設置分 | 小型マシン1台分 |
| 差別化のしやすさ | △(他店と被る可能性) | ◎(唯一無二) | ○(体験価値で差別化) |
| おすすめ業態 | 道の駅・カフェ・飲食店全般 | 道の駅・ホテル・ブランドカフェ | 省スペース店舗・イベント |
ポイント: 多くの施設では、まず「卸仕入れ」で販売をスタートし、売れ行きを見ながら「OEMでオリジナルフレーバーを追加」するという段階的な進め方が効果的です。
卸業者を選ぶときの5つのチェックポイント
「業務用ジェラートを仕入れたい」と決めたら、次はどの卸業者と取引するかです。価格だけで選ぶと後悔することも。以下の5つのポイントを確認しましょう。
1. 最小ロットと発注単位
2Lバルクや4Lバルクなど、どのサイズ・何本から発注できるかを確認しましょう。小ロット対応の業者を選べば、在庫リスクを抑えて始められます。特に初めてジェラートを扱う施設では、売れ筋がわからない段階で大量に仕入れるのはリスクが高いため、小ロットで試せるかどうかは重要な判断基準です。
2. 配送体制と対応エリア
冷凍配送の品質(温度管理)と、全国対応しているかを確認します。離島や遠方への配送が可能か、配送頻度はどの程度かも重要です。冷凍品は配送中の温度変化がジェラートの品質に直結するため、信頼できる物流体制を持っているかは妥協できないポイントです。
3. フレーバーの種類と季節提案
レギュラーフレーバーが何種類あるか、季節ごとの限定フレーバーの提案があるかをチェック。ジェラートの魅力は「選ぶ楽しさ」にあるため、フレーバーのバリエーションが豊富で、定期的に新作が出る業者のほうが、リピーター獲得に有利です。
4. OEM対応の可否
最初は既製フレーバーの卸仕入れから始めても、軌道に乗ったら「うちだけのオリジナルフレーバーを作りたい」と思うかもしれません。
そのときに同じ業者でOEM開発まで対応できるかを事前に確認しておくと、将来の切り替えがスムーズです。
5. 販売支援・トレーニングの有無
ジェラートの仕入れだけでなく、以下のような販売支援まで提供してくれるかは、特にジェラート販売が初めての施設にとって大きな差になります。
- 盛り付け(スクーピング)のトレーニング
- ショーケースの温度管理・衛生管理の指導
- フレーバータグ、POP、メニュー表などの販促物の提供
- カップ、コーン、スプーンなどの資材の手配サポート
ジェラートは「仕入れたら終わり」ではなく、「売れる売り場をつくる」ところまでがセットです。ここまでサポートしてくれるパートナーを選ぶことが、成功の近道です。
導入事例:道の駅 今治湯ノ浦温泉 — 売上130%アップの裏側
ここでは、実際に業務用ジェラートを導入して大きな成果を上げた事例をご紹介します。

導入前の状況
愛媛県今治市にある「道の駅 今治湯ノ浦温泉」。施設内の空きスペースを活用して、**「道の駅なのに?!と驚かれるような場所にしたい」**という想いがありました。
やったこと
売場の空きスペースにジェラートショーケースを設置し、以下の2軸でフレーバーを構成しました。
- 卸仕入れ(既製フレーバー):Lagelaのレギュラーフレーバー(バニラバタースコッチ、イタリアンストロベリー、宇治抹茶など)
- OEM開発(オリジナルフレーバー):愛媛の特産品を活かした「瀬戸内レモン塩ソルベ」「せとかショコラ」「ブラッドオレンジブルーベリー」「甘酒」「麦味噌」など
あわせて、販促資材の提供、盛り付けマニュアルの整備、現地でのスタッフトレーニングも実施しました。
結果
- 売上前年比130%向上
- 過去最高の売上記録を達成
- ショーケースとご当地ジェラートが話題になり集客数が向上
- テレビ取材の依頼も
- ジェラート目当てのリピーターが増え、ジェラート以外の売上にも波及効果
成功のポイント
この事例で注目すべきは、既存スタッフだけで運用を回せているという点です。
導入時のトレーニングとマニュアル提供により、ジェラートの専門知識がなくても「売れる売り場」を維持できる体制が整いました。
「卸仕入れですぐにスタートし、OEMでオリジナルフレーバーを追加する」という段階的な導入パターンは、多くの施設にとって参考になるモデルケースです。
まとめ
業務用ジェラートの仕入れ方法は、大きく3つのパターンがあります。
- 卸仕入れ:最速でスタートでき、リスクが低い
- OEM開発:オリジナルフレーバーで唯一無二の価値を創出
- SWIRLマシン:省スペースで「作る体験」を提供
どの方法が最適かは、業態・スペース・予算・目指す顧客体験によって異なります。
まずは卸仕入れで小さく始め、手応えを感じたらOEMでオリジナル開発へ。
という段階的なアプローチが、最もリスクが低く成果につながりやすい進め方です。
卸業者を選ぶ際は、価格だけでなく「小ロット対応」「味」「OEM対応の可否」「販売支援の手厚さ」まで比較することが重要です。
ジェラートの仕入れをご検討中の方へ
Lagela(ラジェラ)では、業務用ジェラートの卸販売からOEMオリジナル開発、SWIRLマシンの導入まで、ジェラートビジネスに必要なすべてをワンストップでサポートしています。
まずはサンプルのご試食から、お気軽にお問い合わせください。
